Cannonball Adderley / Things Are Getting Better

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Cannonball Adderley / Things Are Getting Betterこんなの取り上げると「KOBA裏ねらいか」なんて言われそうですね。「KNOW WHAT I MEAN」でも触れたけどソウルフルでハッピーなこのアルバム僕好きです。なんとなく浮き浮きしてきます。メンバーを見てください、もうファンキーの権化みたいなミュージシャンばかり。メンバー見てるだけで音が出てきそう。ジャケットのキャノンボール・アダレイも晴れやかです。

ジャズって腕組んで目をつぶってうつむき加減で聴いてるイメージありませんか。ここでのジャズは正反対の明るい表通 りといった演奏です。ほんと楽しい。それだけです。キャノンボール・アダレイ得意のゴスペル風なナンバーなんかつい「イエー」なんて言いながら手拍子ものです。

それからなんと言ってもミルト・ジャクソンのソウルフルなプレイが最高です。バラードの美しいソロも忘れがたい。それから二人に触発されたかのようにウイントン・ケリーのピアノも好調です。アップテンポのナンバーでのアート・ブレイキーのドラミングも聞き物。とにかく全員がソウル・ブラザーみたいな演奏をしてくれます。ただ出来ればベースがサム・ジョーンズだったら僕はもっと良かったんですが。

このアルバムはキャノンボール・アダレイの最高傑作ではありません。だけどキャノンボール・アダレイのこれが本当の姿というのを実感できる等身大のレポートです。評価的には4つ星なんだけど忘れられないアルバムです。やっぱ楽しいのはいいです。

1.「BLUES ORIENTAL」ミルト・ジャクソンのオリジナル・ブルース。東洋風ってどうしてみんあこんなメロディになるのだろう。ソロに入ると断然カッコイイ。アート・ブレイキーのナイアガラ・ロールも聴けます。

2.「THINGS ARE GETTING BETTER」もう縦でも横でも自由に揺れちゃってください。手拍子もどんどんやってください。はい!!

3.「SERVES ME RIGHT」ベニー・グッドマンで有名な「グッド・バイ」にた曲想。キャノンボール・アダレイとミルト・ジャクソンの美しいソロがすばらしいです。

5.「GROOVIN’ HIGH」言わずとしれたガレスピーのオリジナル。ミルト・ジャクソンの元の親分に敬意を表したのでしょうか。

6.「SIDEWALKS OF NEW YORK」スタンダード・ナンバーながらなんかブルージーです。曲の最後でミルト・ジャクソンのソロにかぶるキャノンボール・アダレイがグッド。ニューヨークの町をそぞろ歩きしているかのようですね。

8.「SOUNDS FOR SID」キャノンボール・アダレイのオリジナルブルース。キャノンボールのテーマのあとミルト・ジャクソンがブルージーなソロをとります。キャノンボール・アダレイのソロが低くせまります。それと共にウイントン・ケリーのソロが素晴らしい。名DJシンフォニー・シッドに献げた曲でしょうか。

9.「JUST ONE OF THOSE THING」再びスタンダードナンバー。この辺は自家薬籠中の演奏ですね。

ただこの録音がマイルス・セクステット在籍時にされています、それが信じられないほどソウルフルで明るいトーンのプレイです。ちょっと羽目を外し気味ではずさないとこもカッコイイです。

Cannonball Adderley(as) Milt Jackson(vib) Wynton Kelly(p) Percy Heath(b) Art Blakey(ds)
recorded 10/28/1958

  1. Blues Oriental
  2. Things Are Getting Better
  3. Serves Me Right(take5)
  4. Serves Me Right(take4)
  5. Groovin’ High
  6. The Sidewalks Of New York(take5)
  7. The Sidewalks Of New York(take4)
  8. Sounds For Sid
  9. Just One Of Those Things


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