McCoy Tyner / Reaching Fourth
·マッコイ・タイナーのインパルでのセカンドアルバムです。
マッコイ・タイナーはもちろんコルトレーン・カルテットのピアニスト、60年代から70年代の中心的なミュージシャンでした。
僕が東京にいたころ、日本人のピアニストがみなマッコイのようなピアノを弾いていたのを思い出しました。それほど影響力の強かった時代が確かにありました。2020年に惜しくも81歳で亡くなってしまいました。僕らは70年代のマイルストーンでのアルバムを同時期に聴いていました。ジャズ喫茶に入ると必ずマッコイのアルバムとチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーがかかっていたのが懐かしい思い出です。
マッコイ・タイナーのインパルスでのリーダー作品はコルトレーン・カルテットと比べるとかなりオーソドックスな響きがあります。この頃のマッコイのピアノはコルトレーンの「Ballads」や「John Coltrane And Johnny Hartman」でみせた美しい響きのあるソロです。
このアルバムはベースのヘンリー・グライムスの参加もあり少し硬派な作品となっています。またヘンリー・グライムスの初期のソロが聴ける点でも貴重です。
ハードなA-1とブルージーなB-1のオリジナルが素晴らしいです。A-2は一転してレイジーな演奏となっています。A-3のメロディーが好きです。モーダルで流れるようなタッチと時折まぜるブロックコードの対比、B-1のブルース感覚など聴かせどころの多い作品となっています。B-5は有名なスタンダードなのですがまるでマッコイのオリジナルのようなプレイです。
マッコイ・タイナーのインパルスでの秀作をお楽しみください。
McCoy Tyner (p) Henry Grimes (b) Roy Haynes (ds)
recorded Nov 14,1962
- Reaching Fourth
- Goodbye
- Theme for Ernie
- Blues Back
- Old Devil Moon
- Have You Met Miss Jones?
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