Art Farmer / To Sweden With Love
·ジャケットに惹かれて買った僕はやはりミーハーです。でも演奏も実は良いのです。ジャケットの良いアルバムに駄盤なしですね。
Art FarmerがBenny GolsonとのJazztetを解散してからギターのJim Hallと組んだカルテットで、3枚のアルバムをAtlanticからリリース、その内の一枚です。InteractionとLive At The Half Noteがあります。3枚の中ではこのアルバムが一番地味な存在かも。
題名からもあるように、スウェーデンの民謡集です。哀愁のあるメロディとArt Farnerのフリューゲルホーンのサウンドがマッチした好アルバムです。Jim HallのギターとArt Farmerのサウンドの相性は抜群です。ピアノレスカルテットの成功例の一つではないでしょうか。室内楽的な響きのある演奏です。ピアノがない分Art Farmerのソロの自由度が増しているように感じます。このようなアルバムの場合時として甘ったるいものになる傾向が往々にしてあります。しかしこのアルバムは4人のコラボレーションが素晴らしく、静かなソロとどことなく漂う緊張感のある演奏に最後まで一気に聴いてしまいます。
Jim Hallの独特のギターサウンドは共演するミュージシャンを選びますが、その分うまくいったときは素晴らしい演奏となります。Paul Desmodなどがその好例です。そしてピアノがない時リズム隊の二人が重要になります。Steve SwallowとPete LaRocaの好サポートが素晴らしいです。全2作のドラマーWalter Perkinsから変わったPete LaRocaですが4人の協調性にはなんの問題もありません。
静かに心をおちつけて午後のひとときを過ごすのに最適な一枚ではないでしょうか。
Art Farmer (flh) Jim Hall (g) Steve Swallow (b) Pete LaRoca(ds)
recorded April 28&30,1964
- Va Da Du? (Was It You?)
- De Salde Sina Hemman (They Sold Their Homestead)
- Den Motstravige Brudgummen (The Reluctant Groom)
- Och Hor du Unga Dora (And Listen Young Dora)
- Kristallen Den Fina (The Fine Crystal)
- Visa Vid Midsommartid (Midsummer Song)
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